「植物の植え替え、鉢底石は必要ですか?」
こんな質問をよく頂きます。結論、鉢が小さいなら鉢底石はいりません。何故なら、土をたくさん入れたいから。
鉢底石の必要性、使い方を簡単に説明していきます!
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鉢底石とは?鉢底の石の必要性とは?
「鉢底石」とは、植木鉢やプランターの排水穴の上に敷く石のことを言います。
鉢植えの植物は、長期間育てると(水やりを何度もしてると)、鉢の中の土が少しずつ崩れてきます。そして、崩れた土の微塵が鉢の底に蓄積していきます。結果、それらの微塵で排水穴を塞いでしまう可能性があります。
なので排水穴の上には鉢底石(形が崩れくい軽石や、発泡スチロールなど)を敷くことで排水穴の目詰まりを防ぎ、排水性を維持する役割があります。
鉢底石がいらないケース
鉢底石が必要な理由は、先に書きましたように「鉢植え植物の、排水性を長期間維持するため」です。ただ、その論理がわかっていれば「必要」「不要」の判断が付きやすくなります。
たとえば、室内の観葉植物であれば「鉢底石はいらない」ケースも多いです。
なぜなら室内の植物は屋外の植物に比べ、水やりの回数が圧倒的に少ないからです。水やりが少ない分(土が崩れにくいから)排水穴が目詰まりする可能性が低いと言えます。
もちろん、鉢底石は入れた方が無難です。ただデメリットとして、「鉢底石を入れたスペースの分だけ、土を入れるスペースが減る」ことになります。なので鉢が小さい場合は、鉢底石より土を入れた方が植物にとっては優しい選択だと思います。
室内の植物でも、
鉢底石を入れた方がいいケース
- 鉢が大きい(鉢底石を多めに入れることで、土の量を減らして乾きやすくする)
- 土が良くない(排水性が悪い土だと、植物が根腐れしてしまいます)
- 鉢底ネットが無い(排水穴からの土の流失を防ぐ)
屋外の鉢植えでも、排水性が高いプランターなら鉢底石不要
屋外の植物でも鉢底石が不要なケースはあります。
たとえば、通気・排水性がとても高い植木鉢。例をあげると、写真のような不織布製のプランターがそれに該当します。この鉢には排水穴が存在しません。穴が無くても水が浸透し、排出されます。こういった鉢であれば、鉢底石は入りません!
鉢底石が排水性を悪化させる?科学的根拠や代用品について
驚きました。
鉢底石でネット検索すると、「鉢底石が排水性を悪化させる」「科学的根拠」みたいな難しい文献が上位に来てたのです。園芸店に勤めて20年になりますが、初めて知った事実(?)です。こんな臆病な記事があるから、消費者は心配になって問い合わせをしてきたんだなーと。
(鉢底石は何十年も問題なく使われてきてるものなので、悪いことは無いと私は思います)
そして鉢底石の是非を問う以前に、「良い土を使うこと」の方が何倍も大切です。
土を売ってる店にいけば、鉢底石も必ず売ってます。そして、鉢底石は安価です。なので、良い土を買ったついでに、鉢底石も買うことをお勧めします。
良い土を買えば終わる問題なのに、「鉢底石の是非」や「鉢底石の代用品は何か?」を論議しててもしょうがないと思うのです。
この記事を書いた人
松川 大祐 | e-花屋さんスタッフ
e-花屋さんに勤めて5年、日々植物に詳しくなるため勉強中です。
「初心者を中級者に引き上げる」のがe-花屋さんのミッションです!
この記事を監修した人
古永 崇 | e-花屋さん店長
園芸店に勤めて20年。e-花屋さんの立上げて15年となります。
消費者視点を忘れずに、疑問に思うことなどを掘り下げ研究中です!「初心者を中級者に引き上げる」のがe-花屋さんのミッションです!
Q&A |
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屋外の植物は、ホース(シャワー)で水をやるケースが多いです。その際、土の排水性が悪いと、鉢のウォータースペースがすぐに水で一杯になってしまいます。
なので「水をタップリ与えてるつもり」でも結果的に、水が十分でないケースが出てきます。
鉢底石と根腐れ、直接の関係があるとは言いづらいです。それよりも「土」や「環境」が大事です。
鉢底石が排水性を悪化させる理由は、水分が上手く排出されないため。
鉢底石を入れることで、土壌中の空隙率が減少し排水性が悪化することがあるそうです。 また、鉢底石を入れることで、土壌中の水分が上昇するため根腐れの原因にもなります。 |